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2026-08-12

『あやめとあまね』道満晴明(コアマガジン)

#百合コメディ#女子高生コンビ#短編集#独特な作風
3.3 (54件超のレビュー)
著者
道満晴明
レーベル
コアマガジン / メガストアコミックス
発売日
2019年7月25日
価格
¥990

神条さんと千穂は、傍から見れば仲良し女子高生コンビ。ただし、神条さんが千穂に対して一方的な百合感情を持っている点をのぞけば――という、少しいびつな関係を描いたコメディ短編集です。道満晴明先生らしい独特の作風で、性的な描写を含まない、笑いとほろ苦さが同居する一冊になっています。

神条さんと千穂、対等ではない百合関係のおかしみ

本作の軸になっているのは、千穂に対して一方的な好意を寄せる神条さんと、それを受け止めきれていない千穂という、非対称な関係性です。両想いのラブストーリーとは違う、「片方だけが盛り上がっている」おかしみが、本作最大の持ち味になっています。

道満晴明先生ならではの、シニカルでありながらどこか温かい視点で二人のやり取りが描かれており、単なるラブコメとも、単なるギャグ漫画とも言い切れない、独特の読み味に仕上がっています。

「あやめとあまね」に加え、複数の短編を収録

表題作「あやめとあまね」のほか、「すくーぷ☆うぉーず」「S子とM子」といった短編、そしてあとがきが収録されています。表題作とは異なるテイストの短編が並ぶことで、1冊を通して読んだときに単調にならない構成になっています。

それぞれの短編で異なる関係性・シチュエーションが描かれているため、表題作の空気感が気に入った読者はもちろん、少し違うテイストの一編を求める読者にも楽しめる内容です。

「正しく歪な形の百合物語」という評価

本作は「もう、この百合は事故です」というキャッチコピーが付けられているように、王道の百合ものとは一線を画す、いびつさを楽しむタイプの作品です。読者コメントでも「開き直り過ぎな百合漫画」といった声が見られ、その独特な作風が賛否を含めて話題になっていることがうかがえます。

読書コミュニティサイトでは5点満点中3.33、おすすめ率54%という評価が付けられています。万人受けを狙った作品ではなく、好みが分かれるタイプの作風であることは事前に知っておくとよいポイントです。

こんな読者に刺さる一冊

性的な描写を含まない、コメディ寄りの百合ものを探している読者には特におすすめです。両想いの甘い関係よりも、噛み合わない非対称な関係のおかしみを楽しみたい読者に向いた一冊と言えます。

道満晴明先生の独特な作風に触れたことがない読者にとっても、短編集という形式は入り口として選びやすく、複数の短編を通してその作風の幅を知ることができます。

編集部の読みどころ評価

当サイト編集部による主観的な感想です。公式のレビュー・評価スコアとは異なります。

総合評価(レビューサイト基準)
3.3
独自の作風・くせ
5
コメディ度
4
百合の甘さ(非対称)
3

この作品のみどころ

  • 非対称な片思い百合コメディという独自の切り口
  • 表題作+複数短編で飽きさせない構成
  • 性的描写のない、コメディ寄りの百合もの
  • 道満晴明先生ならではの独特な作風

こんな人におすすめ

  • 両想いよりも噛み合わない関係性のおかしみを楽しみたい人
  • 性的描写のないコメディ寄りの百合ものを探している人
  • 独特な作風の作家を新しく開拓したい人
『あやめとあまね』は、神条さんから千穂への一方的な百合感情を軸にした、道満晴明先生らしい独特な読み味のコメディ短編集です。性的な描写を含まない安心感と、噛み合わない関係性ならではのおかしみを両立させた一冊で、王道とは違う百合ものを探している読者におすすめです。
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